手摺取付事例の続きで今度は特別な納まりです。
御高齢の方が御利用の部屋には腰掛やすいベッドが有り、
起き上がりするマクラ側のそばには低い家具が有ります。
ベッドには介護用の起き上がり電動昇降装置で掴まる為の
フレームは一切無しで、それを必要もしないほど
自力で起き上がりをされる100歳が近い方です。
今までは家具の引き出し用のツマミなどを掴み替えながら
座り立ちするようでした。
さすがに握力も弱くなりかけたらしく
不安になっていらしたようで・・
ベッドから起き上がり座ったり上がり降りする時に
掴まり立ちする手摺が欲しいと
下図のように無理やり取り付けました。
右側に縦用と天場に横用のL型です。
下図は↓天場にアルミアングルの幅広と厚みのあるバー材を
切断、ビス穴あけで取付。
アルミ金具の↑切断面などの角は素手で触ると感触が悪く
ケガするので念入りに大き目の面取り加工を、してあります。
一番上は引き出しが開く程度で、かつ上にも飛び出し過ぎない条件で、
こうなりました。
L型の曲がりは手摺専用の金物↓が有りますので
直径が合う適合サイズで頑丈となります。
縦の手摺も家具の横に取付↑も既製品の手摺専用ブラケットでは
納まりが無理なのでL型の汎用金物を利用。
側面からは目立ちますが正面からは見えにくいです。
取付要点は・・
①手摺に掴まり体重が掛かると家具自体が揺らいだり
転倒するなら家具を内壁のどこかに固定する必要があります。
②家具に取付は取付ビスの位置は見苦しくない方向や最小限数で
ビスの効きは家具の下地存在位置や厚み又は
下地の素材で信頼度が変わります。
普及品家具の下地に多く使用されているPDF素材は劣化し易く
頻度の多い負荷を掛けると直ぐにビスが抜けやすいので
色々な工夫が必要となります。
③規格外の間に合わせに使用したアルミアングルやL型の汎用金物は
色合いが異なるので、もっと手間とコストを掛ける必要が有る場合は
ゴールド系のカラースプレーで塗装すれば見た目は、もっと良くなります。
しかしヘタに間に合わせの塗装をすると剥げやすく後で日常の掃除程度で
パラパラ剥がれる可能性が有ります。
以上が家具などに無理やり取り付けた手摺取付、参考例でした。
※自力で取り付ける場合に基本ノウハウが必要で
別の機会に掲げます。
次のページ内容もお楽しみに。