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天井工事3−1(目スカシ長尺ラミネート天井板の張替え)

雨洩りした屋根の葺き替え工事と同じ現場で

次は和室の天井張替事例です。
 

目透かし天井板の納まりで床の間がある

座敷きと呼ばれる畳間。

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※余談ですが

 

昔から床の間がある部屋では天井板を張る方向については

決め事が有ります。

特に竿縁天井仕上の場合は

「竿縁を床の間、方向に向けてはならない!」

・・と云われています。

武家社会からの言い伝えで「刀で切腹するはめになる!」

・・を意味するからだそうです。

畳も床の間に向かって縦方向ばかりに敷き詰めると

切腹の間と云われ縁起が悪いとされています。

よって目透かし天井板の目地が長手方向で

竿縁方向と見なすのでしたら・・

縁起担ぎなど気にする人は、かなり居られるので

張る方向は注意が必要です。
 

※本題に戻ります。

 

まずは既存の解体から始めます。

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内壁面や家具類を汚さない様に養生してから

天井板の解体となります。

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長い天井板をそのまま外して、うかつに持回ると内壁や

フスマなどをキズ付けやすいので

出来れば1m程度の長さに粗切りします。

手ノコでも丸ノコでも、その他、色々な切断電動工具でも良いですが

刃物を深くして切断するのは危険。

天井裏には配線などが有り、うっかり切断すると大変な事になります。

手ノコでは水平に近い角度で慎重に切断しますが

この時に手ノコ使いの基本要領が必要になります。

廻り縁は温存するので傷めないように特に注意が必要。

内壁の廻りブチは左官仕上との突き付け部分は

チリの縁が切れて隙間が空きやすいです。

下から天井板を突き上げても剥がせますが

廻り縁が浮かないように特に注意が必要となります。

 

左官仕上げの仕上げ壁の突き付け部分が上に浮くと

その隙間に壁下地のツブツブが挟まってしまい

下に戻しても隙間がピッタリと付きにくくなります。
 

廻り縁の天場に残った古釘や異物など突起物は

廻りブチの角を痛めないように丁寧に取ります。

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そして古い廻り縁は濡れ雑巾で黒いヨゴレ浸みは

先に水吹きなどで綺麗に拭き取ります。

天井板を張り替えて後から汚れを、ふき取ると

天井板との境目に入り綺麗に取れず
新しい天井板も汚いアクで汚れてしまいます。

古い天井板を剥がしながら別な目的としては

先に対処した屋根の雨洩り追跡調査をしました。

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天井を剥がし屋根裏が明らかになれば

既存建物の構造から各所の状況が観察できます。

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屋根から天井裏に雨洩りした痕跡を確認し二階の外壁と

一階の屋根の取り付き付近も捨て谷板金や防水シートの欠陥で

小屋梁には雨洩り跡がたくさん確認できました。

画像を拡大しないと解りにくいですが明らかに

屋根の納まり不良による雨洩り跡が見れます。

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床の間の天井板も剥がして

解体は終了。

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カメラレンズに埃が付着の為に見ずらい画像になり

埃を編集で消しましたがコンディションの悪い

画像は、しばらく続きます。(^_^;)

次に続く。