前ページからの続きです。
古い壁紙を剥す時は上手く剥がれば良いのですが
裏紙の残る度合いが様々です。
まずプラゾールなど特種な接着剤を配合して張っている場合は
画像のように大きく簡単には剥せません。
細かく千切れてしまい裏紙はほとんど残り表面だけでも
剥すのが困難で結果的に剥さず重ね貼りにします。
逆に裏紙も剥がれ、さらに下地の表面層も一部が剥がれて
一緒に、くっついてくる事があります。
下地の素材が石膏ボードであれ、合板であれ左官の塗り壁材であっても
表面が剥がれて千切れて、くっ付いてきます。
そんな場合は無理に剥さず重ね貼りの納まりが無難になります。
又は下地もやり替える本格的な工事になる事も有ります。
クロスだけ全面張替なら剥した後に裏紙が残っても
浮いている残り紙は面倒でも剥がす必要が有ります。
しっかり、くっ付いている残り紙は無理に剥がさなくてもよいですが
厚みがあれば削ぎ落す必要は有ります。
下地が合板で接着強度が有れば紙だけ剥がれ下地は残りますが
接着剤入りの糊張りや粘着シートの壁紙なら剥がしにくく
ムラになる残り方で残り紙の均し処理が大変なので
施行工程は色々と検討します。
当然、下地処理費が必要な場合は施工面積が少なくても
割増になったり、状況次第で予算は大きく変化します。
下の画像は古いクロスの裏紙が2~3割程度で残った剥がし跡です。
この程度の裏紙残りなら普通の剥し結果の跡です。
凹凸部分は削ったりパテ埋めなど下地処理をしてから張替準備は完了。
廻り縁やガクブチ、見切りブチなど突き付け周辺部材は
水洗いと汚れ拭き取りが必要。
接着不良やホコリやアクの浸み出しヨゴレ防止のために重要です。
最近のコーポ内装はジュラク風のクロスが減り
洋風柄か和洋兼用柄で明るい色に張替が多くなりました。
張替えクロスの生地は少し厚みが有り表面がツルツルよりも
凹凸柄の方が下地のムラ隠しで仕上がりは良いです。
もちろん縦横の柄パターンが強調されない個性的ではないですが
無難な色柄が不特定多数者用のコーポなどには無難です。
賃貸物件用として常備使用するクロス柄の品番は3~4種類以内に
決めておけば以後の部分的なメンテナンスには都合が良いです。
当然、同一メーカーで長期販売品目を選択するのが有利。
しかし・・何年か後の張り継ぎなどでは製造ロット番号の違いや
色つやなど自然劣化の違いで完全には合わないので同一面での張り継ぎで
完璧合せの期待は長年には、期待できませんが品番の定例化は必要。
この後はクロスの張り方の工程へと進み仕上がりましたが
途中の施工詳細は今回省き次の床張替えに移ります。
クロス張替の施工要領などは別の機会にアップできると思います。
次はCFシート張り直しへと続きます。