二階バルコニーにアルミルーフのR型が付いています。
そのアルミ屋根の側面に防風の為に
パネル側壁を取り付ける改良事例です。
冬場に側面からの吹き抜け強風を防ぐために
長年の願望らしいです。
現場条件が特別なのでオリジナル納まりで作る事にしました。
純正のオプションは後付けとしては
色々な諸条件に合わず取付不能。
骨組用のアルミのバー材、各種と
ポリカーボネート平板3㎜の汎用材を使用します。
木材が、まったく有りませんので仕口加工や
取付が、かなり面倒ですが
それが新鮮でとても面白い事でも有ります。
ポイントは取り付け方が甘く、不本意な納まりなら
強風で吹き飛ばされる可能性はとても大きいです。
予想外の力で壊れるのは仕方が無いとしても近隣に飛散して
二次災害になるなら付けない方がマシです。
屋根の軒先がR型なので強風をフタして塞ぐ事は風圧の抜けが無くなり
ヘタすると屋根ごと浮き上がり破壊される想定もして、
やる前は様々なリスク回避を検討します。
いよいよパネルの施工作業に着手。
ポリカーボネート平板は割れにくいですが仕口加工する場合は
ジグソー切断が安全です。
側壁のフレームは50㎜角のアルミ材を使用して骨組みしてから
ポリカ平板を外側からアルミフラットバーで押え付けの
ビス止めで丈夫で簡単な納まりが可能となります。
問題は外部からの作業が、とても困難です。
下に不安定なアルミルーフ屋根が有り足場仮設をしにくい外部の条件です。
二連ハシゴを二階の軒先まで伸ばしますが足元が狭いので
急傾斜で立てて、さらに不安定な吊り足場にする危険な作業。
もっと安全の為なら一階のアルミ屋根に養生板塀を敷いて
縦地を建てたり、波板を剥がして単管足場を組むのが無難な所。
わずかな外部作業に高額な仮設コストは予算条件でも合わず
面倒でも、このような簡易仮設で対処しました。
こんな変則足場作りは色々な場面で必要な時が有りますので
得意レパートリーにしておけば有利です。
なんとか無事にパネルも張り終え
接着や防水を兼ねたコーキング仕上も完了。
透明パネルなので着手前後の差が解りにくいです。
これで風の吹き抜けも遮断できて、必要な強度を備えた
側壁となり御客様も御満足の様子でした。
外観から見ると少しの面積で、簡単そうに見えます。
しかし現場状況がやり難いので危険でも有り、
見た目よりは簡単では有りませんでした。
施工後の側面を下から見た画像では、
波板よりは、やはり平板仕上げが他とマッチしています。
この種のモノ創りは上手く行けば面白く
遣り甲斐の有る作業なので機会があれば、ぜひお試し下さい。
自力で作成も良し。お客様の、このような希望を請け負い、
やりにくい所だけ外注関係者と実施も可能。
この後には同じバルコニーの床が大変な事になっているので
対処種別が変わりまして床修理へと
追加工事が展開して続きます。