かなり古い家屋で倉庫代わりの用途だけで、
使用頻度がほとんどない物件を
有効活用する為に改造した事例です。
古い建物は代々からの権利者や敷地の登記条件で
民事上、又は建築基準法などで建て替えたり解体整理するにも
手続き上では、色々な問題が有ります。
取り壊しするにも、建て替えするにも・・
困難となるケースが多いらしい。
但し現況を維持しつつ修理や改造を施して改善するには、
そんなに問題はありません。
当然、発注者や請負側など立場別で責任の度合いや範囲などを把握し
現場物件の関係者への同意を得てからの着手は言うまでもありません。
とても古く、長期間に渡り使われていなかったこの建物を
集まり場所として使用したいとの事です。
見た目を少しはマシにして、改善もしながら少数の人が集まり使用しても
危険が無い程度の補強もしつつ、お決まりの・・低予算に準じて
長年に渡り沈黙状態だった古い建物に再生を挑みました。
まずは・・中二階を設ける事になりました。
屋内の現況は、こんな感じです。
出入り口付近の土間と中途半端な中二階がありました。
基礎廻りは簡単で柱は土台が無い直建ての昔風です。
土壁で持たす建て方です。
柱の径は三寸角と呼ばれる9cm前後の角材で土壁構造の中は
吹き抜け仕様です。
タバコの葉などの乾燥小屋はこんな感じです。
まずは建物の構造に補強を施すのと人の出入りスペース確保の
中二階を仕込む事から始めました。
床梁の仕口加工です。
中二階なので高さに限界があり大きな床梁に転がし根太組を
単に乗せ重ねるのは高さのロスになるので
根太は沈めてムダな高さを含まない工夫をします。
補強の問題は既存の柱が小さくて直接二階の床梁を差し込む為の
仕口加工するには無理が有るので梁掛け板を抱合せで取付し、
引っ張りボルトで既存柱の外から貫通して引き締め固定します。
続きのページでは取付へと進めます。