トイレの古いタイプのロータンク修理です。
便器内の洗浄水が止まり切らず便器内にチョロチョロと流れ放しです。
ロータンクの機能に問題が生じてから見られる、
とても良くあるパターンです。
主な想定原因は・・
①フロートバルブ付近に異物が挟まりロータンク底の止水不良。
②ボールタップの浮き子が、なんらかの原因で引っ掛かり給水弁の止水不良。
③洗浄レバーのクサリがもつれてフロートバルブが閉まり切らず密閉不良。
④フロートバルブの自然消耗や劣化による密閉不良。
⑤ボールタップの止水栓内のピストンバルブの消耗による給水管からの止水不良。
・・などが原因としては良く有るパターンです。
外観はイナックス品の旧式タイプです。
蓋を開けてみると、こんな状態です。
現在は貯水面が高くオーバフロー管の排水口に流れています。
原因は・・
⑤ボールタップの止水栓内のピストンバルブの消耗による
給水管からの止水不良が当てはまります。
しかし、このタイプはTOTO品のピストンバルブの交換では
解決できません。
メーカ別の適合部品を探して調達できれば取り替えて
修理は解決できます。
本来の正常な水面はこの程度が理想となります。
オーバーフロー管の口から2~3㎝下がりの位置で
給水がストップするのが通常です。
取替え部品の調達までの期間に応急処置をすれば止水パッキンの厚みが
まだ残っていれば、この画像のように浮子の竿棒を少し下に曲げて
止水弁が閉鎖できれば臨時的な処置になります。
しかし竿棒の根元がネジコミ式で回転する場合は曲げた竿棒が
反転し余計に止まらなくなります。
そして竿棒を無理に湾曲させると・・
ポキンッと折れる事があります。
それなら触らない方が良かった事になります。
応急処置でも長持ちさせて浮き玉の位置を浮かしたいなら
発砲スチロールを玉に巻き付け固定するのも有力です。
取替え修理の時は各所の部品はデリケートで壊れやすいので
古いタイプはヘタに触れません。
取り扱いや作業の力加減などは注意が必要です。