過去には多用した外部の丸太の仮設足場組の事例です。
最近では、ほとんど使用しなくなった丸太足場組ですが
時々必要な場合があります。
建物全体でなくとも、ごく一部に仮設足場組が必要な時は
丸太でなくとも角材で組む時が有ります。
この現場では屋根の軒先塗装や瓦塗装に必要な丸太の抱き足場組で
標準的な納まりの参考事例です。
使用しなくなった太陽ヒーターを降ろす為にも必要で
ハフ板の塗装や軒樋の一部補修も兼ねた足場でした。
二階の上部廻りだけに必要とした変則的な簡易足場です。
もう丸太足場材は、ほとんど処分したので今後は
本格的には組む機会は無いでしょう。
しかし組み方のノウハウは、とても応用範囲が広く
色々な対処には有利な事が有ります。
丸太抱き足場も要点は、やはり上部の倒壊防止用の
ツナギ控えの要領と信頼性。
最近の鋼製足場は自立型が多く安定度は高いです。
それでも控えは必要ですが丸太組よりは簡単。
丸太足場組の特徴は緊結する番線をシノと呼ばれる
手道具使いでの縛り、括りの要領が大切。
組方では縦地や水平の(布と呼ばれる)間隔や配置の仕方は
鋼管、単管とほぼ同じです。
高所作業に使用する機会が多い二連ハシゴは必須用具です。
これが有るか無いか、使用可能な現場条件か否か?は、
大きな違いとなります。
波板屋根の上などに建てる場合は歩み板を敷き
アジャスト付きの脚立などを併用するのが自立の位置決めで安全。
今では、ほとんど使わなくなった古い鉄製、丸パイプの脚立ですが
意外と安定性は有りました。
二階屋根瓦の上で作業する場合は軒先付近には転落防止用の
手摺取付の為に立ち上がり高さが必要ですが
省略の場合なら軒先の瓦屋根の先端付近には滑り止めの
転ばし材を横に置きロープで上から吊下げるのも効果的。
下の画像は軒先に丸太足場材をシングルで繋ぎ浮かせた丸太を
ロープで屋根の棟越しに反対側から引っ張っています。
この屋根瓦は最近では、ほとんど見られないスレート系の
スパニッシュ型で釘打ちタイプの納まり。
欠点はやはり釘の錆で防水不良が進行するので塗装のメンテは必要です。
サビ落しとケレン後にコーキング処理で塗装の前処理をしたのち、
後は塗装工事へと外注しました。
この件は、以降のデーター不明の為、残念ながら、
ここまでで終了します。
めったに用いない丸太の足場組工事として参考記録の為に
アップし残しておきます。