和室と台所の間仕切りを撤去して部屋を広くしたいとの御希望で
対処させて頂きました。
途中で、この建物の構造で重大な納まりに遭遇する事になります。
貴重な失敗の素発掘の展開となりますのでお楽しみに。
施工前は六畳間に押入れや床の間やタンス置き場が有る和室です。
隣りが台所になる間仕切り壁で
板タタミ床の家具置き場で挟まれた間取り。
撤去する予定の間仕切りの中にある柱は二本で
内一本は片引き戸の半割加工した納まり。
床はタタミを取り除いて床下地はそのまま利用し
コロバシ根太組で高さは調整、フロアーパネル仕上の予定です。
和室のエアコンは不要となり解体撤去の予定。
和室の掃き出しサッシは外部に将来デッキを取り付け予定で
下枠と内外の床面はフラットにする為、古い既存サッシは取替え予定。
押入の和風建具は戸フスマなので表面だけビニールクロスに張替で
引き手は和風から長手の洋風に取替えでフスマ建具その物は再利用の予定。
下図は編集加工で斜め端がカットされています。
和室の床と台所は繋がるのでバリアフリーが可能ですが
玄関ホール床とは段差が残っても良い事に決定。
下の画像は台所から見た撤去前の間仕切り壁の状況です。
右側に改造する和室と出入り口が見えます。
現在の台所専用のエアコンは部屋を続けて広くなった後は
台所に寄り過ぎなので多少移変します。
施工中はガスをポンプダウン(封入閉栓)して室内機は取り外し予定。
台所の内壁は下地がしっかりしているので既存の
ビニールクロスを剥がして表面だけ張替予定。
台所の天井板は既存の吸音テックスを剥して下地は残し
繋ぎ直しや補強をして表面仕上げは、張替え。
かなり今のイメージと使い勝手は替わるようなプランです。
事前調査の結果ほとんどが御客様の御希望、意向通りに
改造、改装は可能なはずです。
問題は間仕切り壁の柱を抜いた上部梁の補強と
無くなる壁の代わりになる耐震壁の強化対策が重要です。
解体して構造が明らかになり次第、細かな対策や納まりは
決定されますが、事前の調査では強度保全は可能。
次に続く。