皆様方は浴室が、こうなっても浴槽に入り続けますか?
よくぞ・・ここまで放置して風呂に入っていたのが驚きです。
半分は、かろうじて残っています。
手前が出入り口です。
左の半分から↓タイル床に、そぉっと乗れば浴槽には入れます。
当然、安全の為に合板の切れ端やスノコなどを敷いて
いたとは思いますが・・。
これは借家ですから入居者さんは家主さんに言ったのか?
言っても修理をしてくれなかったかも知れません。
実は・・家賃滞納が何ヶ月も続いたとの事です。
それは・・そうですね。
直してくれとは言えなくなりますし、
家主の立場では直せる費用として家賃を払って欲しいし。
両方の気持ちが分かります。
それでも・・入居者さんが、この穴に落ちてケガをして
働く事が出来ず家賃が払えなくなった・・
と裁判になれば家主さんが負けるかも知れませんね?。
オーナー様から、やっと退去してくれたので
最低限の予算で直して欲しいとの案件でした。
めったに無い浴室の洗い場、床タイルが木下地の事例です。
浴室がタイルの洗い場は90%以上の確率で
埋め戻しコンクリート下地と思っていました。
しかし、この現場では珍しく木製下地のタイル床でした。
奥の方に見える浴槽の手前付近は埋め戻しの
石やブロックなどの下地になっており、これが普通。
しかし大半が木下地なので水が染込み木が腐食しヒビワレから
陥没穴あきに、なったようですね。
浴室で、こんなタイル床下地は・・他では記憶にないです。
タイル床の下地が、このように木製はトイレや洗面は有ります。
・・が、浴室は・・無いです。
タイル下地モルタルの下にはビニール敷きしてありますが
・・でも防水効果は無く腐食は防げていません。
やはり水廻りでも浴室の下地は埋め戻しに限ります。
埋め戻しでも盛り土だけならヘタりますので地盤沈下して
10㎝ほど沈む事は有ります。
そんな意味でもグリ石など塊りを積み上げて砕石を挟み
下地を作れば、かなり安定はします。
タイルの層は問題ないですが・・下地の木材が腐食すれば
当然、このようにタイルも陥没します。
この現場では木下地にビニールシートを敷きモルタル塗りした
工夫は伺えますが、かなり無理気味な納まりです。
やはり出入り口の下側になる土台はかなり腐食が進んでいます。
浴室の出入り口の下にタイル突き付けは水切りが出来ず
防水納まりが悪い、お決まりパターンです。
解体したタイルやモルタル屑は埋め戻しに使用し
木材だけ取り除き廃棄処分となります。
土や砂を埋め戻すと粒子が細か過ぎてガラの隙間に
入り込み後で再び沈下します。
不要になった古いブロックなどを入れ込み、叩き割り
グリ石、替わりに埋めます。
こんな時は不要なハツリガラがあれば廃棄処分の
節約になりますが変な物は埋められません。
粗目の砕石などを敷き均しコンクリートで下塗りし
一日以上置いてから
取り敢えずはモルタル仕上げ塗りだけで良いとの事で
簡易な仕上げで↑下塗りは終了。
翌日以降はモルタルの仕上げ塗りとなります。
予算か有れば本当はタイルの仕上げとなる所ですが・・残念。
モルタル固定押さえ仕上げの途中までの画像で最後となりますが
外注する場合が多いです。
しかし、とても中途半端で、頼まれた業者も有難迷惑か?、
せめて割高コストで引き受けますが
頼む方も、受ける方も・・余分な期間を挟み、空き予定を待ったり
コスト的にも御互いに不経済となります。
中途半端なお粗末なモルタル固定押さえの最低の仕上げ例ですが
最初の木製下地で陥没、抜け落ちたタイル床よりは
安全面と衛生的にはマシです。
小面積でもモルタル仕上げの基本ノウハウは必要です。
やはり‥この程度なら多能工・職で手を付けたくなる内容ですが
大昔の古い公団では浴室の腰壁や洗い場床などはタイル仕上げも少なく
このようなモルタル仕上げの時が有りました。