前ページからの続きです。
床下からの補強事例とすれば、ただ単にネダを中間に
追加入れして補強するのが多かったです。
しかし、その方法は補強した部分が根太巾のみで
細い線の補強であり、他の空いた部分にフワフワ感が残り、
いずれフワフワの違和感も大きくなります。
そこで効果の広い面の補強として12㎜合板を
25cm巾×90cmほどの長さで切断して3枚重ねで
接着剤を塗り合計の厚みを約36㎜程度にして
広く受けてみました。
長さが90cmの場合は、入るスペースが有る場合なので
現場納まりや寸法によっては入り易い長さに
切り直す時もあります。
入れ込んだ後から既存の根太裏に吊りネダをビス止めしてから
合板との隙間は接着剤を付けたクサビで既存の床裏に
ピッタリ付くように固定します。
合板の枚数は一枚だけでも持つ場合が有ります。
三枚の厚みは既存の根太寸法に近くなり下地補強として
根太材替わりの意味も有ります。
最後に注意すべきは、あまりクサビを利かし過ぎると
床が盛り上がり他の正常な部分が不安定になるので
打込み過ぎは注意です。
吊りネダの固定ビスは安物のコースレッドビスは
負荷が掛かり過ぎると破断してしまい
吊りネダが後で落ちてしまうので破断の少ない
3.8~4㎜×75~90㎜長さの
パワービスなどの強度的に信頼できる金物が必要です。
ステンのコースレッドビスは強そうですが
簡単に破断する場合がありますので
余り過信しない方が良いでしょう。
素材的に不安の場合はビス止め本数を増やせば
信頼度は増します。
吊り根太側にはビス割れしないようにバカ穴を先にあけてから
ビスを捻じ込む必要が有ります。
落下が心配で念を入れるなら束石とプラ束や
鋼製束などを立てれば完璧です。
しかし床下が通りにくくなりますがプラ束や鋼製束なら
ネジ式で直ぐに緩められ脱、着しやすいので有っても良し。
無くても既存の根太材が信頼出来れば吊りネダだけで
十分かと思います。
束材は木材でも良いですが負荷がかかり地盤が下がれば
緩みが生じますので後でネジ式でアップ調整が簡単な
プラ束や鋼製束が便利かと思います。
以上でこのパターンでの補修例は終わります。