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床タワミ修理2(よくあるパターンの床下補修の例)

在来工法の床タワミの修理では基本と言えそうな事例です。

洋間のフロアーパネル床板が頻繁に通る、ある部分で

フワフワと違和感があります。
 

床のタワミ補修例?.png

良く有るパターンで床板の接着層が長年の歩く人の重みで

積層が接着不良による剥離で強度不足です。

原因は床板の裏面が地盤からの自然か?水漏れ?・・

などの湿気で合板の接着効果が無くなり

タワミと剥離が繰り返されて合板の痛みは進みます。

 

床下に潜り込みが出来て直に見れると原因や位置も解り

対処方を検討出来ます。

 

床下への調査などで出入りしやすいのは床下収納庫が有れば

容器だけを外せば容易です。

 

それでも問題の位置まで床下から辿り着けない場合は

和室の畳間が有れば一番近い畳をめくり

畳下地のどこかに出入り口ようの切込み跡が無いか?探して、

もしも有れば、はぐり取り、そこから出入りします。

 

そのような跡が無ければ座板を切断開口し出入り口を作り、

そこから潜るのが、洋間などの床板を切らずに他から調べる策です。

 

当然、建物の構造や二階などでは床下へ潜る空間が狭過ぎるなど、

不可能な条件が、たくさん有ります。

 

床下に入れない場合は・・やむなく問題の床板付近を直接、

切断開口して対処しますが曖昧な切断は危険です!

 

この現場では床下収納庫から侵入出来ました。

 

問題の位置までは距離が有りますが入れるだけマシです。

良く見れば下に膨れて剥がれている様子が見れます。

 

手で触ればフワフワした剥離の感触がすぐ解ります。

この事例では全体が張替対象の時期です。

 

応急処置としては床下から臨時に色々な補強をします。

調査や作業途中で床下全体を見ると

後付けの補強金物を他の業者が取り付けています。

訪問販売で、ひつこく薦められ何度も断ったが

怖くなり応じたとの事です。

かなり高額だったらしいですが聞いた金額と施工内容を見ると

それほどの価値が有る工事内容ではありません。

耐震工事として優先する場所は、建物全体では他に、

もっと重要な部分がたくさん有ります。

少なくともこんな部分に、こんな程度の処置の仕方よりは

別な有力な対策がたくさん有ります。
 

余談はさておき、床裏の応急補強としては

定番の二種が有ります。

 

床のタワミ補修例?.png

まず・・①中間ネダを入れ込み古い床板と接着し

高さの遊びはクサビで接着剤、固定するのが標準手段。

根太の両端は斜めに落し、高さが入り易くして、

入れ込み後でクサビで押し上げるのが簡単で決まり易い。

クサビはきつく入れ過ぎない事が大事です。

床が持ち上がり別なトラブルになります。

 

この方法では中一本の根太補強では十分な場合と
既存の床板裏面の剥離がひどく中間ネダ一本の補強では

足らない場合は2~3本入れたいですが

理論的にも現実的にも複数は入れにくくなります。

 

そして1~2本程度入れても、さらに、その間で

フワフワ感が残る場合が有ります。

 

複数入れるのは手間が掛かり不経済だし将来的に

フワフワ感が残り続けるなら次の案が有力です。

 

②12㎜合板の裏当て接着、抱合せ補強として

ベタ当て補強に変えます。

12㎜合板をフワフワしている面になるべく大きな面積で

裏当て接着して下図のように全体を重ね受けします。

 

普通の床下構造では当て板合板の入れ込み予定の

基本サイズは25㎝巾×長さ90㎝以内が適合しやすいです。

 

もちろんどこでも合いませんので現地位置を確認し

実測の上で現実に入る範囲で最大サイズにします。

端を既存ネダの側面にドウブチ材などを抱かせて

横からビス止めします。

 

この横桟で荷重を受けるのが頼りなのでビス止めだけではなく

既存根太下地の横面に十分な接着が必要です。

 

既存根太材に荷重を分散させますので、ひ弱ではダメで

大き過ぎは無駄です。

この補強なら部分的には2重張りと同じ構造で

かなり信頼が有ります。

これで何年か?後の全面張替えまで、

かなり有効な応急処置となります。

 

但し両側の既存根太材が信頼出来たらの話ですし

古い根太の場合は半丸の挽き割り素材も古民家ではまだ有ります。

 

その場合は横面にドウブチ材を抱合せが不可能で、

この案は成立しませんので別の展開となります。


この種の困り事・修理は家の中で場所は様々ですが

在来工法の建物では、非常に多く

今後も頻繁に続くと思います。

 

近年は二重張りの床や根太の間隔も狭くする対策の為、

かなり改良しています。

 

皆様方も御自宅や知人宅で、こんな基本的な状況に対処する時は

自力でトライしてみて下さい。

 

不安でしたら色々な情報支援します!