前ページからの続きです。
浄化槽の最終、汲み取りは完了したので解体出来ます。
殺菌する為に石灰をまき散らしたり水溜まり防止の為に
底抜きの穴あけや内部に有った浄化のために
微生物が住み着く樹脂のフワフワ状態の素材も丁寧に撤去します。
業者によれば、そのままにして土砂を埋込、取り出さない事も有ります。
余談ですが・・
昔、このような下水切り替え工事で外注先に丸投げして
現場監理だけで対処した時には・・
浄化槽内部の取り残し部材と関係ない近場のブロアーモーターの
電気部材やマンホールの蓋など不要物を中に投げ入れ
土砂で埋め戻しているのを御客様が目撃し外注業者が帰った後に
苦情の電話が有り、私が・・即、取出し手直しした事が有ります。
絶対ダメとは限りませんが現場それぞれの好みで条件が異なります。
事前に聞いてみて、その対応の是非が分かれます。
独断の勝手な関係者に承諾を得ない無断対処が大問題となります。
そんな不安定な異物を残すと後で埋め戻し土が収縮し
地盤沈下の恐れがも、あるので撤去します。
※本題に戻ります
微生物が住み着く樹脂のフワフワ状態の素材は
コンビニ弁当のパック、トレイみたいな素材の大きい物です。
左下の物が↓エレメントのようなフワフワの樹脂部材です。
異物の除去と底の水抜き処置をしてから
ハツリガラの廃材を取り置きしていた物を投入。
廃棄処分する場合と新規に土建材を購入して埋め戻す場合には
出費コストの節約になります。
それでもすべてが埋まる訳でもなく不足部分は
掘方して余った残土も埋め戻し
足らずは砕石を購入し表層付近に投入します。
それらコンクリートのハツリガラなどの埋め戻しは
事前に御客様には節約効果の説明の上で承諾を得ています。
浄化槽の上には砕石を敷き詰めコンバクターで均します。
横に有るタンピングランマーは強力ですがヘタすると
地盤が液状化されるので、うっかり使えません。
いよいよ↓狭い通路の掘方を開始します。
奥と手前と中間に三人づつ手分けして掘方となります。
人海戦術しか有りません。
埋設物の破損は余計なトラブルになるので慎重に掘ります。
とてもアナログ作業ですが余計なムダ労力を省く
工夫された手順や要領が必要となります。
既存配管との切替が必要なのと主管は
既定の必要な深さまで掘り下げます。
湿気の有る土を一時、除けながら掘り進めます。
植木物などに土が被らないように養生も必要です。
狭い通路なので1人入れば自由に身動はしにくい巾です。
後で問題となりましたが、この浴槽からの排水管接続は
必要と思ったのが実は不要でした。
この時点では解らず苦労して接続しましたが
後の通水テストの時に判明しました。
設備工事の有資格者で本手の業者が直接、状況判断して
施工しても・・捉えどころの判断を誤りムダ作業は有り得ます。
この辺りが誰しも全体の内で20%ほどは、むどうしようもない
未知の領域と常に接している所以かと思います。
雑排水の主管を必要な深さと勾配で先に埋設し
枝管やトラップ桝などを接続します。
一番、深い雑排水の埋設が終われば慎重に残土を埋め戻して
配管を固定させます。
この時には配管の底部分に空洞ができないように
スコップの先などで突っついて土を充填させるように
外注の本手さんからアドバイスが有ります。
些細な事ですが、とても重要な配慮です。
余談ですが・・
あまり経験の無い工程に、なぜ?わざわざ絡むのか?。
丸投げすれば済む事ですが・・
作業の本質を体感し、やりにくさ・困難さ・嫌悪感・疲労度
・・など実感を得る為です。
それらに価値観をヒモ付けて販売価格の適正化に努める為です。
さらに丸投げだけで外注者さんに依存し過ぎると
外注業者さんから現場特有の無理難題や困難さの誇張に気づかず
言いなりに、なってしまう弱点や不合理、不条理を無くす為です。
早い話が・・手抜きやボッタクリ防止の防衛など余計な歩掛り、
不当な工期延長、経費助長・・などの是非の判断です。
時には現場作業をしたことも無い外注先の営業マンが、
さも自分が関わった事の有るような言い方で
他人から聞いた情報だけで知ったかぶりの高値印象を植え付ける
交渉話しを得意にする場合が有ります。
そんな時は話の詳細を少し掘り下げ対応すると・・
即、御互いに相手の実務での経験度が解ります。
不条理な条件には、まったく屈服する必要がなくなります。
※本題に戻ります。
雨水用の縦トイからの排水は別系統で
既存配管も利用して繋ぎ変えとなります。
主要な工程は終えたので建機や重量物の工具は引き払い
積み戻しで片付けたので
スペースが作れて後の作業がとてもやり易くなります。
本日も御陰様で大きなトラブルも無く
全行程での山場を終える事ができました。
泥汚れも水洗いして綺麗になり歩行も、かなり安全になります。
狭い通路も土を埋め戻し粗均しして一安心の状態です。
三日目は雨水桝の取替など配管はダメ仕舞いの予定。
次に続きます。