階段手摺の続きです。
下部付近は終えて次は中間付近に進みます。
両端の位置が確定すれば中間を真っすぐに通りを確認してから取り付けます。
取付金物の位置はスパンを均等割りにして付けたいですが
見た目の位置は10㎝程度は左右どちらかにズレても
下地の有る位置に取り付けないと応力が無ければグラグラになります。
そして金物に開いているビス穴は数か所有りますが、
すべてが下地に効くとは限りません。
それを想定して、なるべく上の方に有るビス穴が
表からは見えない内壁下地に効くような位置決めを優先します。
横付け手摺の場合のビスは上が下地に効いていれば
手摺に体重が掛かっても外れにくいのです。
これは棚受金物のビスをねどの順番で利かすか?
の基本ノウハウとなる優先順でも同じです。
この現場では化粧カバー付きの物ですが
コストの違いでカバーを省いた物も有ります。
強さは同じですが見た目では、やはりカバー付きの方が仕上がりは奇麗です。
中間の金物取付は完了ですが、まれに下から上の手摺棒に取り付けるビスが
角度が悪くて横にずれたり変形になり左右のどちらかに
不自然な隙間が出来る時が有ります。
手摺棒は硬いのでビスの角度や位置のズレによっては
ブラケット金物の取り付け時には方向の悪さで隙間が生じやすいので注意。
隙間を無くすために強引にビスを強く締め過ぎると・・ビス頭が破断したり
ビスの溝を舐めて潰してしまう失敗になりやすいので気を付けましょう。
この現象は誰しも必ず遭遇するので大切な場面で大失敗とならないように
事前に各種トラブル事例はシュミレーションで体感での経験が有効です。
熟練の経験者でも、この辺りのトラブルは解っていても再度、繰り返す
不本意な事が有りがち。時が経つと警戒感が薄れて判断を誤ります。
下部が終えたら上部のビスを仮止めから本締めをします。
そして化粧カバーを被せます。
斜めの手摺は完成です。あとは、さらに上部の縦型手摺の取付となります。
出隅専用のブラケット金物で取り付けます。
縦型ですが真正面から取り付けの縦型金物とは異なり
斜めに飛び出す出隅専用です。
大きな違いは出隅専用なら降りる時も上がる時も
同じ飛び出し位置なので掴みやすいのです。
真正面からの縦型金物は真正面に見える方からの使い勝手は、
まともに掴めるので問題なし。
しかし見えない方からの使い勝手は
柱の裏に有るので、とっさに掴めないので危険です。
そして縦型手摺棒は掴んでいてもタテに滑りやすいので
表面を凸凹加工してあるディンプルタイプか?
画像のような握り玉の部品が有りますので
掴んだ手が、これ以下にズレないように滑り止めには有効です。
以上が階段手摺の簡単な内容での事例でした。
※下地探しや空洞の場合はどうするか?別な問題が色々有りますが
それは、またの機会にアップできたらと思います。
次の事例もお楽しみに。