御客様が自作されたらしい簡単な物置の
波板屋根を張替と拡張の事例です。
張替前は、こんな感じで、かなり傷んでいます。
似たような例をすでにアップしましたが
波板が限界になっている状態は、そっくりです。
古くても波板の素材は前回例の一番、安い単なる
塩ビ波板ではなくガラスネット入り。
当然、安物波板よりは強いはずと思われていた材質なのに、
どんな原因で、こんな傷み方になるのか?
張替え手順を追いながら探ってみましょう。
激しい変形ですが、ほとんど直接的な太陽熱・紫外線による
原因でしょうが他例でも同じような痛みが見られる
共通の納まりになっているのが
波板の下には野地板か?他の下地が有り通気性が悪い事。
前回アップした事例では屋根勾配が緩かったのですが
今回も、その点で条件は似ています。
大きな違いは波板の下には発泡スチロールの断熱材を
ビッシリと裏に入れて有ります。
大切にしていたハスキー犬の為に御客様は寒暖対策で
当然のように使った模様です。
たぶん・・私も、同じようにするとと思いますし
今までは常識と、していましたが
その固定観念は・・どうやら変えなければ、なりません。
暑さにに弱いハスキー犬には夏場の猛暑期間で
物置内部の高温が多少、緩和されたと思います。
しかし波板の裏側は通気性が無く断熱材で自然換気が
されにくいので天から受けた高温は波板自体や裏側の空間も
断熱材がピタッと、くっ付ついて遮断されている為に
空気が淀み輻射熱で耐久性がよさそうな波板でも
フニャフニャに変形したと思われます。
そして屋根勾配が緩い事で波板裏側の僅かな波型の空間が有っても
上昇気流の通気が起きにくいかと思います。
前回、今回の例からの改善策は波板の裏側は下地作りで
通気空間を設ける納まりが有効でしょう。
この現場は波板張替ついでに屋根面積を少し拡張しました。
次に続きます。