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同じ現場の屋根で別な部分の屋根からも雨洩りがするとの
追加依頼で対処した事例です。
折板ルーフと言う屋根勾配がとても緩い陸屋根の弱点として
雨洩りの原因となりやすい現象です。
屋根の中央付近で一部の範囲がたわんで下がっています。
雨になれば水量の重さで下がり重ね代に防水不良があれば
雨洩りはします。
たわんで下がれば水下でトイに排出される時には
ヨダレ返り現象として屋根材の裏面に水が伝い部屋の中へ
逆流の恐れも有ります。
元々、屋根勾配が緩いので屋根材がたわみやすく
深い所は逆勾配にもなります。
なぜ下がるのか?。
屋根裏を調査すると下の画像のように
支持固定されているスパンが4m以上も跳んでおり
空間が長いからです。
このタイプの屋根材だと母屋材を受ける梁など受けの間隔は
3m以内がぎりぎりのスパン距離です。
それでも積雪量や荷重条件によっては、たわんで下がる
可能性があります。
現場では一番下がっている状況を見れば人の歩いた時の
体重で歪み変形した模様。
まずそこが屋根材の断面応力が失われます。
そして再度、近辺に体重が掛かるとさらに陥没しやすく
付近全体が下がります。
一旦下がれば戻る事は有りません。
そしてこのような悪条件となり雨洩りが発生。
よって、無駄に屋根上を歩き負荷を掛けると益々状況は悪化する、
このような状態が有りますので注意。
このダレ下がりを修理する為には屋根裏から補強すれば
改善の可能性は有ります。
但し屋根裏に簡単に、這入れればの話です。
しかし賃貸物件で天井裏は、は入れても各戸の部屋上を通過は出来ません
賃貸建物は隔壁遮断が原則です。
とにかく強引にジプトンボード仕上げの天井を切り抜いての
作業開始で次に続く