窓用、引き違いサッシの建て付け直しが
困難な場合の修理例です。
建て付け直しは建具の戸車調整で解決できる範囲は容易ですが
困難の場合も稀に有ります。
サッシの上枠が垂れ下がり開閉出来にくいのは
長い距離の1.5~2間(約3~4m)の開口なら良く有りますが
1間(約2m)の開口なら上部は垂れ下がっても遊びがあるので
開閉困難になる事はめったに有りません。
下枠の中央が盛り上がり高さが詰り開閉困難な事は、
稀に有ります。
そんな場合にはサッシ枠が取り付いている敷居の高さを
下げて修理するには困難です。
内側と外側の壁チリを切断や削り取り外壁の間柱長さを
切断するなどの本格的な修理となります。
逆に下枠の中央が垂れ下がり網戸や建具の中央付近が
外れやすい場合は、この現場のように稀れなケースで、
めったに有りません。
真ん中のクレセントは不具合にはなりますが
無理やり建具を持ち上げれば施錠は可能ですが手加減が必要。
下図の二枚は編集加工で斜め端がカットされています。
下枠の中央部が下がり気味は建て付けの悪さでは
左右の上側に隙間が空きます。
サッシ下枠も↓外側のラインを目で見れば下がり加減が少し解ります。
中央が下がれば、網戸が外れやすいし、建て付け調整が不可能で
下枠を持ち上げる補修は室内が和室など真壁仕上げなら
敷居を持ち上げた、だけ隙が空き、
それなりに色々な補修が必要となります。
この現場のように洋間など大壁仕上で、プリント合板仕上が
接着張りで無い簡易な釘打ち仕上ならば補修は容易です。
室内の額ブチを浮かせて中央付近のサッシ下枠と
下地木材の位置にバールを打込み
テコの原理でサッシ下枠を強引に浮かす事が可能です。
上手く浮き上がれば隙間にパッキンを入れて高さ調整で仮止め。
その後は既存ガクブチを戻し完了。
既存ガクブチが破損しても質感、色合いなど
完全復旧には合わせられませんが取替えは可能。
サッシ下枠の曲がり補修の場合、中央が盛り上がりよりは
垂れ下がりの方が補修はどちらかと言えば容易な場合が多いです。
当然、納まりによっては簡単そうでも、とても困難な場合が有ります。