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内装仕上げでビニールクロス張りの下地段階に入ります。
トイレなど狭い場所では専門職の種類別に各々分担されやすいですが
大工と内装の工程で下地と仕上の施工が両方できたら
とても便利で融通が利きます。
そして各種仕上施工に関わる事で各種、下地の出来が
良いか?悪いか?関連領域の要点が把握できれば、
とても有利で対処価値が高くなります。
内装仕上げの前に大工担当で下地の目違い許容範囲や
下地の継ぎ手位置によりクロス仕上張り時の継ぎ手位置の
接近、重複などの影響により納まりが悪く後に現れる影響の
良し悪しを判断コントロールできます。
すべての施工種別に通じるかと思いますが、仕上種別に応じた
下地作りの配慮が必要です。
見えない所の下地作りでも
仕上がり状況を見越して手を掛けるか?手を省くか?
など,手を省くのは、手抜きと混同しますが悪意の手抜きと
ムダを省く正当な手抜きがあります。
まずはパテ下地処理ですが、手間かけ度合いで仕上精度が
大きく異なる大切な工程です。
一度塗りだけで良い場合から、時間を置いて二度塗り
・・又は三度塗りの場合も。
下地表面の粗さの深さや範囲でも変わり、クロスの
厚みによっても下地の精度条件は変わります。
良く見える正面見付や照明、日光の光線を斜めに受ける面などは
陰影による歪が見苦しいので注意。
天井のビス頭やステップル頭は引っ込んでいれば
壁面のようにパテ処理しなくても良いとの習慣がありました。
天井貼りクロスは重力で垂れ下がり勝手なのでビス頭の穴や釘頭跡は
壁面のように引っ込みにくいからです。
しかしそのままでは未処理が目立つので近年は、みた目も悪いのし
薄いクロスは穴がそのままだと引っ込みますので全面パテ処理が主流。
最終段階のパテは硬化後に表面を凸凹の粗さ加減に応じた
ペーパー掛けで、何度か?必要に応じて均します。
必要に応じてとは、仕上げクロスの薄さに応じて異なります。
その後は見えにくい後で浮き剥がれの原因ともなる
ペーパー掛けした後の粉が下地材に付着しています!
それを水湿した雑巾やスポンジを硬く絞り拭き取りしたり
又は掃除機で粉塵の吸い取りも可。
これが残ったままクロスを貼ると接着不良となりますので
気を付けましょう。
壁面に合板下地を使用する場合はアクの出る養生ベニヤや
規格外で品質の悪い物はうっかり使えません。
合板の中が接着不良でトンネル状態の隙間が有り見た目に
解りにくい中が空洞の合板が希に有ります。
クロス貼りの時に接着剤の水分を吸い込み膨張して
表面が後で膨らむ現象の失敗が頻繁に有りました。
一見、クロス材料だけ接着不良に見えますが実は
合板下地からの膨張と解り後で手直し困難が頻繁にありました。
下地材の選択は安さだけではなく品質はとても重要です。
次は実用範囲の広いクロス仕上の貼り方に進みます。
続く。