古い浴室のバスリブ天井補修事例です。
良く有る樹脂製のバスリブで傾斜天井。
内壁のモルタル表面もかなり傷んでいますが天井のみの対処。
浴室の天井は傾斜が多いです。
どうして真っすぐ水平に張らず傾斜しているのか?
湯気が天井に水滴となりくっ付き中央付近にポタポタおちるので
斜めにして少しでも端に落ちるように工夫です。
そして湯気が外部への換気口へ流れるように
外壁方向が上がり勝手になるのが普通の納まり。
逆勝手が時々ありますが上昇気流を利用した
自然換気が出来にくくなるので注意が必要。
しかし、絶対に外壁方向が昇りとは言えません。
意匠、デザインで感性の違いは常に有りますし
近年は天井裏の埋め込み換気扇が主流で天井はフラットやアール。
廻りブチに近い差し込み継ぎ手が外れて下がっています。
ここを入れ直して補修します。
バスリブ天井材の一部が垂れ下がり隙間が有る補修です。
なぜ・・こんなことになるのか?
細い巾の張り仕舞いなので端の釘打ちスペースが切り落とされ、
しかも狭く巾を切り落し過ぎて釘の打ち代が少なくなり、
はめ込みだけした為に固定されておらず差し込みが外れた模様。
巾が狭いダメ仕舞の為、横幅に対する応力が少なく曲がり易く
接着もしていない為に中央付近の差し込み継ぎ手が自然に外れた様子。
壁面の通りも中央が引っ込み気味でバスリブの廻り縁が
湾曲しており経年劣化で収縮したらしい。
少し見えている古い釘も浴室の湿気で釘頭が錆びています。
やはりステンレスでないと頭は錆びます。
湾曲して外れていた現物を壊れないように差し込み直して
シリコンコーキングで接着して完了。
曲げ戻しで、すんなり納まってくれたので
ラッキーでした。
外れ直しの時に入れ戻しする為に巾が、もっと狭く内壁の通りが、
もっと湾曲なら隙間が見えて処置に困った所。
僅かに掛かり代が有ったので引っ張り戻しに成功し
接着して補修する事が出来ました。